フッ素樹脂コーティング
フッ素樹脂のもつ耐熱性、耐薬品性、非粘着性、低摩擦特性、電気特性、不燃性などの 非常に優れた性質を金属やセラミック、ガラスなどの表面に塗装することで基材表面にその 特性を与える技術です。
フッ素樹脂コーティングとは
FLUORESIN COATING
フッ素樹脂のもつ耐熱・耐寒性、耐薬品性・耐食性、非粘着性、低摩擦特性、電気特性、不燃性などの非常に優れた性質を金属やセラミッ ク、ガラスなどの表面に塗装することで基材表面にその特性を与える技術です。 コーティングは、用途により塗膜となるフッ素樹脂の種類がことなり、その加工方法も変わりますが、一般的には基材表面の物理的表面処理 (サンドブラストによる粗面化など)、塗装(液状塗装や静電粉体塗装など)、乾燥、焼成、冷却の順で行われます。 塗膜の厚さも塗料の種類によって異なりますが、1回の工程で約20 ~200µで、塗装と加熱溶着を繰り返すことで、厚く塗ることも可能です。
フッ素樹脂コーティングで出来ること
部品や設備の保護
薬品や摩擦、電気などの外的影響から、機械部品や設備を保護し ます。 これによって薬品による錆や摩擦によるキズ、帯電などが最小限に 抑えられ、部品や設備が長持ちします。そのため、取替えやメンテ ナンスの頻度が少なくなり、コストダウンにもつながります。 また、表面処理材は負荷の大きい環境にさらされるため、高耐久性、 高機能性材料が選択され最適の表面処理技術でお客さまが望む 【モノ】として提供されます。
作業効率のアップ
重いものを少ない力で動かしたり、洗浄やメンテナンスの回数を減 らしたり。あるいは焼型や鋳型などの型離れを良くしたり。 工具や 治具、金型などに表面処理することで、人や機械にかかる作業量、 時間を少なく抑え、作業効率を高めることができます。
安全性の確保
たとえば、エスカレーターのステップの側面壁(スカートガード)には フッ素樹脂のコーティング加工が施されています。 すべりの良いス ムーズな動きを促すことで、巻き込みの事故を防ぎ、利用者の安全 を守っています。
騒音の緩和
ネジなどのパーツが大量に集積したり運ばれたりする製造工場では、 騒音も悩みの種です。そんな騒音は、パーツ搬送用の器具に防音 性の高いフッ素樹脂コーティングを施すことで緩和されます。 高価な 防音設備を導入せずに、フッ素樹脂コーティングだけで騒音を抑える ことが出来た事例もあります。
高精度の表面処理
200µm(0.2mm)φのノズルに50 ~ 100µm(0.05 ~ 0.1mm)の 非粘着処理を施すことにより寿命が5 ~ 10倍延びた例があります。 これは高精度のノズル径を落とさずに汚れ物質が付着しない表面処 理を行うことにより実現したものです。
再コーティング
コーティングした塗膜が劣化してしまった場合には、SUSやアルミな どの場合は繰り返しコーティングしなおすことで母材が再利用でき、 経済的です。